2023年度 研究会開催記録
◎第82回定例研究会(ハイブリッド開催・要事前申し込み)
日時:2023年 5月 13日(土)14:00-17:00
場所:国立音楽大学 5号館121教室およびオンライン
司会:安田 和信(桐朋学園大学)
内容:修士論文発表 4件
1.17世紀後半から18世紀前半にかけてのリコーダーとフルートの編曲文化
――パリとロンドンの音楽愛好家の活動を中心に――
井上 玲(東京藝術大学大学院)
2.1920〜30年代の新民謡運動における「民謡」再考
――作曲家の創作理念と活動にみる「国民性」の発見と表出をめぐって――
長谷川 由依(東京藝術大学大学院)
3.パーシー・シェリーの詩作品と付曲の比較検討 ――「愛」を歌った晩年の抒情詩を中心に――
内藤 瑠梨(東京藝術大学大学院)
4.明治から戦前期の日本民衆歌における伴奏の変遷と機能和声聴取の普及
――1930年代の古賀政男作品における日本的伴奏の試みと日本的歌唱法への移行に注目して――
山本 茉輝(東京大学大学院)
2022年度 研究会開催記録
◎第81回定例研究会(ハイブリッド開催)
日時:2023年 3月 25日(土)14:00-17:00
場所:弘前大学教育学部205教室およびオンライン
内容:研究発表1件、シンポジウム
【研究発表】
「ジャン・ピエール・ポネルによる「バロック・オペラ」の深層
――モンテヴェルディ作品の映像化を中心に」
舘 亜里沙(東京藝術大学)
【シンポジウム】
「ベートーヴェンの『ハンマークラヴィーア』ソナタとロンドン」
コーディネーター:沼口 隆(東京藝術大学)
パネリスト :越懸澤 麻衣(昭和音楽大学ほか)
加畑 奈美(東日本支部)
菅原 修一(武蔵野音楽大学博士課程)
◎第80回定例研究会(ハイブリッド開催)
日時:2023年 2月 5日(日)14:00-16:30
場所:国立音楽大学 7号館 201号室およびオンライン
内容:シンポジウム
西洋音楽史教育における「ポピュラー音楽の世紀」
――20・21世紀音楽史のナラティヴとレパートリー再考――
コーディネーター:塚田 花恵(東京藝術大学)
パネリスト :サエキ けんぞう(ゲスト、国立音楽大学)
谷口 昭弘(フェリス女学院大学)
◎第79回定例研究会(ハイブリッド開催)
日時:2023年 1月 8日(日)14:00-16:30
場所:国立音楽大学 7号館 201号室
内容:荒川恒子先生講演会(例会委員会企画)
「古楽の復活」時代に生きて――研究、演奏、企画運営を通して考えること
司会:上尾 信也(東日本支部)
◎第78回定例研究会(ハイブリッド開催)
日時:2022年 12月 17日(土)14:00-17:00
場所:東京大学駒場キャンパス KOMCEE east K214
内容:シンポジウム「ヨハン・マッテゾンの音楽思想―その可能性と限界」
コーディネーター(司会):上尾 信也(東日本支部)
シンポジウム趣旨説明:岡野 宏(東日本支部)
研究発表:
1.マッテゾンに連なる思想的系譜
村上 曜(東日本支部)
2.マッテゾンの「感覚主義」について
米良 ゆき(西日本支部)
3.マッテゾンの修辞的音楽観とその可能性
岡野 宏(東日本支部)
コメンテーター:小穴 晶子(東日本支部)
◎特別研究会(オンライン開催)
日時:2022年 7月 16日(土)14:00〜17:00
内容:シンポジウム「音楽と戦争――実体験する現在」
企画・コーディネーター:一柳 富美子(和光大学)
パネリスト:
1.憂慮する歴史家の立場から
和田 春樹(ゲスト、東京大学名誉教授)
2.20世紀に於ける戦争と音楽文化の歴史的関係の確認として
田崎 直美(西日本支部、京都女子大学)
3.戦時期日本の音楽文化
戸ノ下 達也(東日本支部)
4.ロシア音楽とウクライナ音楽:その相互関係の歴史
伊東 一郎(ゲスト、早稲田大学名誉教授)
コメンテーター:長木 誠司(東京大学)
◎第77回定例研究会(ハイブリッド開催)
日時:2022年 7月 9日(土)14:00〜17:00
場所:東京大学駒場キャンパス アドミニストレーション棟3階 学際交流ホール
司会:上尾 信也(東日本支部)
内容:修士論文発表5件
1.明治時代後期における西洋音楽普及への取り組み ――前田久八の活動を中心に――
髙濵 絵里子(東京大学大学院)
2.20世紀初頭における清国留学生・曽志忞の音楽思想と実践
郭 君宇(東京藝術大学大学院)
3.山田耕筰の初期歌曲作品について ――プロソディ解析から見える楽曲構造の変遷――
服部 葉子(東京藝術大学大学院)
4.戦後日本の吹奏楽文化 ――吹奏楽と学校教育の関係性は如何に形成されたか――
都賀 城太郎(東京大学大学院)
5.デジタル楽譜のコモンズ化 集合知が導く楽譜文化とその構造
関 慎太朗(東京大学大学院)
◎第76回定例研究会(ハイブリッド開催)
日時:2022年 6月 11日(土)14:00〜17:00
場所:東京大学駒場キャンパス アドミニストレーション棟3階 学際交流ホール
司会:朝山 奈津子(弘前大学)
内容:修士論文発表5件
1.C.P.E.バッハのクラヴィーア・ソナタを通して見る「自由なファンタジア」の書法の形成
――多様な終止法に焦点を当てて――
佐竹 那月(東京藝術大学大学院)
2.ピアノ演奏における表現と身体の使い方との関わり
――ピアニストへの質問紙調査とピアノアカデミーでの事例分析を通して――
黒宮 可織(東京藝術大学大学院)
3.トバイアス・オーガスタス・マテイ著『タッチの動作』(1903)におけるピアノ演奏論再考
山田 真理子(お茶の水女子大学大学院)
4.ヴァイオリン演奏解釈の身体化
――19世紀後半~20世紀におけるアウアー・メソッドを中心に――
甲斐 朝花(東京大学大学院)
5.音楽表現とリズム理論 ――19世紀後半のM.リュシーのリズム理論に基づく実験研究――
細川 ひとみ(東京大学大学院)
◎第75回定例研究会(オンライン開催)
日時:2022年 5月 14日(土)14:00〜17:00
司会・ホスト:友利 修(国立音楽大学)
内容:修士論文発表5件
1.F. シューベルトのミサ曲におけるテクストの操作 ──教義の解体と再解釈──
中島 瑞稀(東京藝術大学大学院)
2.ジェルジュ・クルターグ作曲《カフカ断章》の楽曲構成法
長 道香(一橋大学大学院)
3.長唄《越後獅子》の楽曲の構造 ──他種目からの旋律の「引用」に着目して──
向田 瑞貴(お茶の水女子大学大学院)
4.唐代燕楽の箏と平安時代の雅楽の楽箏の比較 ──日中両国の音楽受容の考察を通して──
李 嫣寒(国立音楽大学大学院)
5.「ポーランド文化」として形成されたクリスマス歌曲「コレンダ」
新井 みぎわ(一橋大学大学院)
2021年度 研究会開催記録
◎第74回定例研究会(オンライン開催)
日時:2022年 3月 19日(土)14:00
司会:上尾 信也(東日本支部)
内容:ラウンドテーブル「アルボー著『オルケゾグラフィ』をめぐって」
コーディネーター:今谷 和徳(東日本支部)
登壇者:今谷 和徳、関根 敏子(東日本支部)、森 立子(日本女子体育大学)、石川 弓子(東日本支部)
1.今谷和徳:『オルケゾグラフィ』とその翻訳
2.関根敏子:『オルケゾグラフィ』における拍子、テンポ、旋法
3.森 立子:舞踊史における『オルケゾグラフィ』
4.石川弓子:『オルケソグラフィ』をめぐる舞踏書
◎第73回定例研究会(オンライン開催)
日時:2022年 1月 8日(土)14:00-17:00
司会:安田 和信(桐朋学園大学)
内容:大崎滋生先生講演会(研究会運営委員会企画)
演題:ベートーヴェン像は如何にして汚されたか
その再構築を社会運動にしていく前提として理解すべきこと
──新研究基礎文献3点セットの分析を通じて──
『ベートーヴェン像再構築』(春秋社、2018)の著者による講演です。
120分のお話のあと、質疑応答と、総括「74歳翁が日本音楽学研究の後進に伝えたいこと」。
◎第72回定例研究会(オンライン開催)
日時:2021年 12月 11日(土) 14:00 - 15:30
司会:友利 修(国立音楽大学)
内容:研究発表2件
1. ドビュッシーの管弦楽作品が「ロシア的」とみなされた歴史的背景
──当時の言説の考察を通して──
竹内 彬(東京音楽大学)
2. 宇宙の音楽のトランスポズィツィオーン
──J・ラッツィンガーと「危機」の時代の教会音楽──
清水 康宏(東京大学)
◎第71回定例研究会(オンライン開催)
日時:2021年 9月 11日(土) 14:30−17:25
内容:シンポジウム「遮音と聴音の文化史」
コーディネーター:太田 峰夫(宮城学院女子大学)
1. 道具から身体へ──ハイドロフォンと海の雑音の歴史
岡崎 峻(ゲスト、エイリツ電子産業株式会社)
2. ノイズ、身体、間主観性──両耳聴インターフェースの歴史から考える
福田 貴成(ゲスト、東京都立大学)
3. バルトークの耳栓と20世紀初頭の遮音の文化
太田 峰夫(宮城学院女子大学)
◎第70回定例研究会(オンライン開催)
日時:2021年 7月 10日(土) 14:00〜17:00
司会:朝山 奈津子(弘前大学)
内容:修士論文発表4件
1. 伝統の創造的再構成の場としてのコンペティション
──アイルランド伝統音楽の器楽部門を中心に──
水上 えり子(東京藝術大学大学院)
2. フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディによる「第3のピアノ協奏曲」
──1840 年代前半にメンデルスゾーンが目指した「ピアノ協奏曲」──
鳥井田 詩乃(一橋大学大学院)
3. W. A. モーツァルトのピアノ協奏曲緩徐楽章における付加的な装飾音
──録音資料の分析による20世紀以後の演奏実践の研究──
滝 まりな(お茶の水女子大学大学院)
4. A. シュヴァイツァー著『J. S. バッハ』露訳(1964)の受容
──ソ連ポスト・スターリン期の宗教的バッハ解釈──
新田 愛(東京大学大学院)
◎第69回定例研究会(オンライン開催)
日時:2021年 6月 12日(土) 14:00〜17:00
司会・ホスト:ヘルマン・ゴチェフスキ(東京大学)
内容:修士論文発表2件、研究発表2件
1.【研究発表】
The Musical Idea of “Saturation” as a New Aesthetic Universe
Federico Favali (Universidad Nacional de Tres de Febrero, Buenos Aires)
2.【修論発表】
ロー・ファイ・ヒップホップにおける「新しいロー・ファイ」
──制作に関する技術的変化に注目して──
中村 将武(東京大学大学院)
3.【研究発表】
ドホナーニのピアノ教育とテクニック ──教育作品とピアノ独奏曲をめぐって──
鈴木 啓資(甲斐清和高等学校)
4.【修論発表】
新即物主義の意義と評価を巡る音楽史記述 ──戦前から戦後にかけての変遷──
千葉 豊(東京藝術大学大学院)
◎第68回定例研究会(オンライン開催)
日 時:2021年 5月 8日(土) 14:00〜16:50
司 会:友利 修(国立音楽大学)
ホスト:ヘルマン・ゴチェフスキ(東京大学)
内 容:修士論文発表3件、研究発表1件
【修士論文発表】
1.シューベルトの室内楽作品に見られる「詩的理念」の表現とその洗練
――《ピアノ三重奏曲 変ホ長調》Op. 100(D 929, 1828)における引用の方法――
野村 瑶子(青山学院大学大学院)
2.リヒャルト・シュトラウスのオーケストラ・リート研究
――リートにおけるオーケストラ伴奏の意義――
伊藤 美祈(東京音楽大学大学院)
3.1920年代までの上海の中国人社会における社交ダンス ―― ジャズ受容の基盤として ――
陳 麟(東京藝術大学大学院)
【研究発表】
上海パテと日本コロムビア(日本蓄音機商会)を通して見た日中レコード産業の連鎖と交差
――1920年代後半から1940年代初頭までを中心に――
滕 束君(東京大学)